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蟹

a crab
▽▽
数年前に美術館で、宮川香山のほんものを観ました。
びっくりしました。
美しいし、しかも彫刻で。
そう、工芸品と言うよりも彫刻作品という感じで。
モチベーションの高そうな作品…。
それぞれの釉薬の厚味を考慮した上で粘土原形を作ってる。
すごいと思いました。
だから、予め粘土は痩せて作るって感じなんだと思います。
釉薬が乗った状態で、生き物になる。
彫刻になる。
一日では見きれず、二回観に行きました。
明治・大正の制作のワタリガニは、二点ともほんとうにじっくり観ました。
素朴な明治、洗練された大正。
静物彫刻に凝っていた私は、
いつの日か蟹はぜひとも作らないとなぁ、と思っていたのですが。
ワタリガニは、高いので、なかなか買えなかった。
ある日、スーパーに行くと「丸ガニ」というのが売っていた。
ワタリガニよりは見栄えがイマイチだけど、なかなかかっこいい。
でも、ちょっと高かった。
悩んだけど、止めた。
一端家に帰ったけど、なんだか気になる。
夜に成って、もう一回、スーパーに行ったら、「丸ガニ」は1パックだけ残っていて半額に成っていた。
それも、なかなかいい形のやつだった。
これはもー即「買い」だった。
それから、毎日、冷凍庫から出しては眺めて作る日々。
思ったよりも日数がかかった。
写真を撮ったり、いろんな角度から観たり。
完成して、
茹でて食べました。
とても美味しかったです。
ありがとうございました。すてきな丸ガニさん。
勉強になりました。
2006.4.21 [2006年4月]